卵子凍結を終えた人の約9割が「満足」と答えた
東京都福祉局が、都の調査事業に協力を申請し、登録医療機関で卵子凍結を完了した人に聞いた調査です。2024年11月から2025年10月までの延べ2,165件の回答のうち、総合的に考えて卵子凍結を実施して良かったかを聞くと、「とても満足している」が37%、「満足している」が52%で、合わせて89%でした。
「わからない・判断がつかない」は10%、「自分には必要がなかった」は1%、「とても後悔している」は0%でした。
調査名に「凍結時」とあり、凍結を終えた時点の答えです。数年後の気持ちを聞いたものではありません。
感想の上位は、日程の調整と費用
同じ調査で、実施した感想や考え方の変化を複数回答で聞くと、「休暇の取得等、医療行為を受けるためのスケジュール調整が大変だった」が1,201件、「思った以上に費用がかかり、厳しかった」が1,079件でした。
「気持ちに余裕が生まれた」は1,030件、「痛みや気分の悪さを感じ、つらかった」は1,023件です。件数は延べ回答数で、割合は書かれていません。
保管サービスの利用者の調査でも、88%が満足
グレイスグループが2024年9月から10月に、卵子の保管サービス Grace Bank に凍結卵子を保管している女性150人にインターネットで聞いた調査では、88%が「大変満足している」または「満足している」と答えました。
調査をしたのは卵子の保管サービスを運営する会社で、答えたのはその利用者です。ほかの選択肢の割合は書かれていません。
米国の研究では、凍結した人の9%と16%が、中等度から重度の後悔
米国のカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者は、将来のための卵子凍結の相談を受けた女性173人を追跡しました。凍結をした133人に、凍結の6か月後に決定後悔尺度で聞くと、得点が25を超える中等度から重度の後悔は9%でした。
凍結をした人では、治療を決めるときの情報が足りていたと答えた人ほど、後悔のしやすさが低いという関係がありました。
同じ追跡調査には、凍結しなかった人のグループもあります。人数が少ないため、このサイトでは数字を載せていません。
英国の団体 Progress Educational Trust の記事が紹介した、同じ大学の別の研究は、2012年から2016年に医学的な理由でなく卵子凍結をした201人に聞いています。中等度から重度の決定後悔は16%、軽度の後悔は33%で、89%は、凍結した卵子を使わなくても凍結を決めたことに満足していると答えました。
後者の数字は、論文の本体が読めなかったため、記事のものです。どちらも卵子凍結の診療も行う大学病院の研究者による、米国での調査で、日本の状況と同じとは限りません。
凍結しなかった側の調査は、まだ見つかっていない
卵子凍結を考えたが凍結しなかった人に、後悔しているかを聞いた調査のうち、人数が十分にあるものは見つかっていません。このサイトでは、しなかった側にも同じ質問で答えてもらいます。